F想:不死身探偵オルロック
2005-05-30G=ヒコロウ/エンターブレイン(ビームコミックス)/¥780+税
ISBN4-7577-2175-7
2005年4月12日 初版発行
Amazon.co.jp 売上ランキング: 3,252
結論:完全版というけれど、本当は載っていないモノもあるのです。
つい先日メモしていたこのマンガを、早速買って読んでみましたよ。
それで、結論にも書いたけど“完全版”とうたっていながら、実は収録されていないコマもあるのですよ。
その話を書く前に、ちょっとアマゾンのレビューについてメモ。
実は、AmaZombieのうたに書く前に、本家のアマゾンでレビューを投稿してみたが、掲載されなかった。
内容は、これから書くのとほぼ同じで、「完全版というけど、実は収録されてないモノもあるのです」という感じのもの。
でも、そのレビューは、サクッと無視された模様で、全然アマゾンには載らなかった。
あのレビューの掲載を許可・不許可の判断って、どーやって出してんですかね?
全く内容がないレビュー、例えば「このマンガは面白い。おすすめ」とかだけ書かれているレビューを読んでも何も得られないものが、アマゾンレビューとして掲載されるかと思えば、「完全版に偽りアリ」的な、その商品を買う判断になるであろう話は掲載されない。
うーん、あまりにマイナスなポイントを指摘されるとダメなのかしら…
まぁ、アマゾンのレビューの話はここまでで、本の話にうつりますか。
まず、ナニが完全版ではナイのかというと次の2点です。
(1) 通常版に収録されていた、ヘルヨッチーの話はまるごとカット
(2) プロフェッサーシャーボは本来20話構成だけど、前半の10話がカット
これらの話を読みたい場合は、この『完全版(ビームコミックス版)』では読めナイ。
完全版ではない方、つまり通常版であるところの『不死身探偵オルロック(ブロスコミックス版)』を買わないと読めナイってことなんス。
本来ならば、この『完全版(ビームコミックス版)』に、上の2点の内容を収録すれば、それだけで別に何も文句はないのですよ。
それが、なんか『通常版(ブロスコミックス版)』にしか収録されてないモノがあるなんて、“完全版”の看板に偽りアリじゃないですか?
もちろん、『完全版(ビームコミックス版)』にのみ収録されている話として、「オルロックの後半10話分」や「オダキュ~」がアリます。
だから、もしも上記の2点「ヘルヨッチー」と「プロフェッサーシャーボ」が収録されていれば、ファンは『完全版(ビームコミックス版)』だけを買えば、読みたい内容の全てをゲットできるワケなんです。
しかし、どーゆーワケか、『通常版(ブロスコミックス版)』にしか収録されていない内容が存在するのです!
つまり、収録されている作品の全話が読みたい人は、結局のところ『完全版(ビームコミックス版)』と『通常版(ブロスコミックス版)』の両方を購入しないとダメなんです。
でも、それって何かヘンじゃないデスか?
こんな内容で、どーして“完全版”なんて看板をつけるのデスか?
ひょっとして、両方の版を購入させるための作戦デスか?
それだったら、ちょっと、小賢しい感じがするのデス。
値段は通常版が704円で、この完全版が819円と若干高くなっているけども、上記2点を収録して“本当の完全版”を税込900円とかにして欲しいトコロかな。
マンガ自体については、G=ヒコロウさんの、超ハイテンションで、かつブチ切れたものになっていて、とても面白く読ませてもらいました。
何だかんだ言っても、『完全版』を読むことでしか得られないコトもあるので、楽しかったんですけどね…
第12話(通常版未収録)のP50のコマから、アシスタントさんの存在を垣間見て取れたのが、個人的には新発見というか結構ビックリだった。
まあ、アシさんがいても当然といえば当然なんですが、いままでその存在については語られたことが無かったので、ひとりで描かれてるのかと勝手に思っていたモノで。
最終話(通常版未収録)のP84のコマでは、何かそこはかとないエロスが描かれているのに、ちょっぴり敏感に反応してしまった。
あと、巻末のあすかあきお氏によるコメント(通常版未収録)は、G=ヒコロウ漫画についてものすごく的確に指摘されていて、かなり納得してしまった。
G=ヒコロウ氏の作品について、あれだけ的を得たコメントというのは、他に読んだことがないですよ。
とにもかくにも、ファンは両方の版を読まないわけにはイカナイのであった。
そして、まんまとエンターブレイン社の策略にはまるのであった。
ガックシ…
関連エントリ:
AmaZombieのうた: C予:不死身探偵オルロック完全版(2005-05-24)