テクニカルアート―猪本義弘の自動車構造画集
猪本義弘(画)/本宮有樹(解説)/三樹書房(モータースポーツブックス)/\3800+税
ISBN4-89522-251-9
2000年4月5日 第1刷発行
Amazon.co.jp 売上ランキング: 207,784
感想:自動車大図解イラストの極致で、買って損はない。最初、図書館で偶然見かけて、この本を借りた。
そして、家に帰って、数ページをパラパラめくって見ただけで、もうこれは買うしか!って決断して購入。
だから、いま家に、借りたのと買ったので2冊あるのよ。
後で見て分かったのは、図書館から借りた本は、借りた人が全頁スキャンしたようで、ページがガバガバになっちゃってた。
この本が好きになるであろう人は、おそらく「○○大図解」とか「○○の秘密」などといった特集が好きな人。
よく子供の図鑑とかに描かれている、ロボットの半身が透けていてメカが見えてるイラストとか好きな人にはオススメ。
それとか、秘密基地の設定資料とかに、格納庫とか、発着場とか、司令室なんかが描かれているイラストなんかが好きな人にも、ピッタリ。
そういう人で、自動車が好きな人は、まさにビンゴ!だと思うよ。
いやー、それにしても、素晴らしいわ、このイラストは。
あまりにも精密に描かれているので、一見すると、設計図のように見えるんだけど、実はそうではなくてアートなのだ。
それは、フリーハンドで描かれているとは思えない精緻なイラストが沢山収録されていて、まさに息をのむ凄さ。
しかも、これは自動車メーカーによるオフィシャルなイラストではないらしくて、
猪本 義弘氏が独自に入手した資料を基に描かれたイラストなのだった。
で、おもしろい話が色々載っているのだが、特にビックリしたのはF1のイラスト。
F1は、自動車メーカーにとってトップシークレットのしろものなのである。
このイラストが描かれた時点では、メーカーからのオフィシャルなイラストの依頼ではなかったので、当然資料はメーカーからもらえなかった。
しかし、猪本氏のイラストはまさに完璧であり、外見だけではなく車体の内部まで精密に描かれていた。
その出来は、自動車メーカーから逆に「このイラストを販促に使用させてもらえないか?」と依頼がきたほど。
しかも、その際にメカニックの人からこのイラストをあらためてチェックしてもらったそうだが、修正箇所の指摘はほとんどなかったという。
その上で、見えてしまってはちょっと問題のあるメカまで描かれていたのでそれを消して欲しい、と言わしたほど。
そんなトップシークレットを、どのようにして描いたのか!?
まさに“自動車図解イラストの極み”だと思う。
自動車イラストを見たい人、メカの内部を描いてみたい人は、買っておいて間違いない。
私もこの本の凄さに中てられて、普段は描かない自動車のイラストを描いてしまったぐらい。
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ふにゃいら: 100-33@翼(2005-06-04)
「構造解析されちゃうかもー」ラヴな人(?)は、ぜひ借りてでも一読を。